効率的な学習をするためには

はじめに

効率よく学習するために必要な物質、「アルチルコリン」

どういったものかシェアしていきましょう。

アセチルコリン

アセチルコリンは、副交感神経系や運動神経の末端から放出される神経伝達物質です。

骨格筋や心筋、内臓筋内のアセチルコリン受容体に働いて、それぞれの部位を収縮させたり興奮させます。

また、記憶や認知などを司る脳の海馬の働きにも関与しています。

アセチルコリンの主な働きや特徴

  • アセチルコリンは自律神経系のうち、特に副交感神経系を刺激して、代謝の下降、心拍数と脈拍の現象、血圧の下降、消化と排尿の促進、瞳孔の縮小などの作用を及ぼします。
  • アセチルコリンはドーパミンとともに運動機能の制御をしていて、運動神経の刺激を末端の筋肉に伝達して、筋肉を収縮させます。また、意欲や記憶の形成にも関わる海馬の働きにも関与しています。
  • アセチルコリンの濃度が低下すると運動障害が起こるほか、脳内でのアセチルコリンの減少とアルツハイマー病の関係を調べる研究が進められています。また、脳内でドーパミンが減少することによってアセチルコリンが相対的に増加すると、パーキンソン病の症状が現れるとされています。
  • アセチルコリンは体内の臓器(血管、消化器官、気管支、肝臓、すい臓など)や自律神経系に広く関与しているため、一部の薬剤などでその働きが阻害されると、臓器や自律神経系の特に副交感神経系の働きに様々な悪影響が現れます。
  • 代表的な影響として、口の渇き、吐き気、排尿が困難になる、便秘になる、目が乾く(ドライアイ)、発汗の抑制、動悸、眼圧の上昇、などが挙げられます。

運動神経への作用

  • アセチルコリンはドーパミンと共に運動神経に作用する物質です。
  • 運動神経に障害が起こることが特徴的なパーキンソン病では、ドーパミンが欠乏し、アセチルコリンが増加して運動神経が抑制された状態になることで発症すると考えられています。

アセチルコリンと自律神経系

  • 自律神経系を構成する交感神経系や副交感神経系の末梢部にはニューロンを交代する神経節があり、神経節の前(節前ニューロン)と後ろ(節後ニューロン)で神経伝達の役割を担う神経伝達物質が異なります。

交感神経系

節前ニューロン:アセチルコリン

神経節

節後ニューロン:ノルアドレナリン

副交感神経系

節前ニューロン:アセチルコリン

神経節

節後ニューロン:アセチルコリン

  • 交感神経系も副交感神経系も、節前ニューロンの伝達は全てアセチルコリンが担っており、神経節を挟んで節後ニューロンでは交感神経系はノルアドレナリンが、副交感神経系はアセチルコリンが担います。
  • アセチルコリンは、副交感神経系の節前節後の両方の神経伝達のを担うため、副交感神経系の働きを司る代表的な神経伝達物質であるといえます。
  • 例外として、『汗腺』は交感神経系が支配する部位ですが、汗腺の交感神経終末には、アセチルコリン受容体(ムスカリン受容体)があり、神経伝達物質はノルアドレナリンではなく、アセチルコリンが担います。

アセチルコリン受容体(コリン作動性受容体)

  • アセチルコリンはアセチルコリン受容体を介して伝達されます。アセチルコリン受容体は、更に『ムスカリン受容体』と『ニコチン受容体』の2種類に大別されます。

ムスカリン受容体

  • ムスカリン受容体は副交感神経系の末梢や脳の中枢神経系に存在し、副交感神経系の活動を制御する受容体です。
  • ちなみにムスカリンとは、キノコに含まれる有機化合物のことで、平たく言えばキノコの毒のことです。

ニコチン受容体

  • ニコチン受容体は交感神経系と副交感神経系に対して作用する受容体です。
  • タバコなどに含まれるニコチンは、アセチルコリンに分子構造が似ているため、タバコを吸って体内にニコチンが流入すると、ニコチン受容体を介して交感神経系や副交感神経系に刺激が伝わります。
  • 喫煙習慣があるとニコチンが脳内でニコチン受容体に収まってしまうため、アセチルコリンの分泌が抑制されてしまいます。

記憶と学習と認知

  • アセチルコリンは人の記憶や認知・学習機能を司る海馬の機能調節に関与しています。
  • そのため、アセチルコリンの分泌量の増減は、記憶や、認知学習機能の障害で起こるとされる、パーキンソン病やアルツハイマー型認知症などに関わると考えられています。
  • パーキンソン病ではドーパミンが減少し、アセチルコリンが増加して運動神経が抑制され、パーキンソン病の特徴とも言うべき、『無動』をはじめ、様々な運動機能の障害が起こると考えられています。
  • アルツハイマー型認知症はアセチルコリンの分泌量の低下によって記憶や認知機能が障害されるという、『コリン仮説』が有名です。

睡眠中の記憶整理

  • アセチルコリンは、レム睡眠中に特に分泌が活性化されており、睡眠中に海馬で行われる記憶の整理や定着を促進していると考えられています。

アセチルコリンと食事

  • アセチルコリンはコリンやレシチンといった物質を材料として合成されます。
  • そのため、アセチルコリンを増やすには、コリンやレシチンを豊富に含んだ食事をすることが効果的です。
  • レシチンは大豆や卵黄、レバー、ナッツ類、うなぎなどに豊富に含まれています。

アセチルコリンが不足すると

  • アセチルコリンは交感神経系と副交感神経系の節前ニューロンまでの情報伝達を担う神経伝達物質であるため、アセチルコリンが不足すると自律神経系の働きそのものに影響が生じる可能性があります。
    • 内臓機能の低下
    • 腸内環境の悪化
    • 便秘や下痢
    • 血圧上昇
    • 血圧低下
    • 肩こりや腰痛
    • 体温低下
    • ストレスが溜まりやすい
    • 眠りが浅くなる
    • 日中の眠気
    • 集中力の低下
    • 記憶力や学習機能が低下
    • 運動能力の低下
    • 気分の落ち込み、無気力、やる気が出ない

※症状は一例です。個人により異なります。

  • アセチルコリンは、脳の記憶や認知、運動と言った、人の最も重要で根本的な機能に関与しているため、アセチルコリンが不足すれば、記憶、言語、運動、意欲など、健康的な生活を送る上で必要な様々な機能や欲求が低下してしまうことが考えられます。

アセチルコリンが不足する原因

加齢で減少

  • アセチルコリンは、加齢とともに減少していく物質であるため、高齢者の場合は自然とアセチルコリンが不足しやすくなります。
  • 高齢になればなるほど認知症の発症率が増加するのも、アセチルコリン(やその他神経伝達物質)の減少が関わっていると考えられます。

その他の原因

  • アセチルコリンは、高齢者でなければ、健康的な生活を送っている場合は不足する可能性が少ない物質です。
  • ただし、不規則な生活、極端な偏食やダイエットなどによる栄養不足(コリンやレシチン不足)、過度の喫煙、ストレス、睡眠不足、また、一部の有害な重金属の蓄積や薬物の乱用によって不足する場合があるとされています。
  • アセチルコリンが不足する原因は、日常の生活習慣の中に隠れていますから、忙しく、生活リズムが不起訴機になりがちな現代人は、誰でもアセチルコリンが不足する可能性があると言えます。

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